オギノート

「オギノート」は、シンプルなモノ・コトを中心に、フリーのデザイナーである小木が買ったものや考えたことを発信するWebメディアです。 小木が日々取り組んでいるデザインについて、PCやその周辺ガジェットについて、最近読んだ面白い本について、小木が目指していきたいミニマルなファッションと暮らしについてなど、様々なジャンルの記事を独特の視点と語り口で綴っています。

【illustrator】イラレで画面の左上に謎の立方体が!どうしたらいいの!?

みなさん、イラレを使っていていつの間にか画面の左上に立方体のマークが出現していた、なんてことありませんか? 突如作業スペースに現れた立方体。 こいつは特に作業を邪魔してきたりすることはないのですが、なかなか気になってしまいます。

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さて、こちらが今回紹介する「謎の立方体」です。

そして、この奇妙な立方体と共に、画面には謎のマス目が出現します。 こんなものが表示されていたのでは、邪魔になってちゃんと作業ができない!

もう少し近づいてみると、アイコンはこんな感じになっています。 厄介なことに、このアイコンの左上に × マークがあるのですが、ここをクリックしても消えません。

スクリーンショット 2018-06-01 9.48.45.png

この立方体はイラレでどれだけ「戻る」を選択しても消えません。 これは、これまでの作業のプロセス内で何かしらの機能が働いたものではなく、イラレの大本の表示設定が変更されてしまっているからです。

このトラブルは、イラレの設定で「遠近グリッド」が表示されていることで発生します。

遠近グリッドは遠近法を用いたオブジェクトを作成したい場合に使う機能です。 立方体のアイコンと共に出現したマス目は、「これに沿ってオブジェクトを配置したら立体っぽく見えるよ〜」というガイドの役割を果たしています。

この設定はメニューの「表示」を開いて、「遠近グリッド」の項目から、「グリッドを隠す」を選択することで解決することができます。

立方体とマス目が出現している状態でこの部分をクリックすれば消え、もう一度同じ部分をクリックすれば再び出現します。

この部分をクリックすると、

90

もとの画面に戻ります。

スクリーンショット 2018-06-02 17.01.45

 

また、この表示設定はショートカットキーの”shift + ⌘ + I”でも切り替えることができます。

さらに、ツールバーのこの部分、

遠近

ここをクリックすることでも遠近グリッドを表示させることができます。 ただし、この部分を再度クリックしても遠近グリッドの表示を取り消すことはできないので注意しましょう。

表示を消したいときは、先述のように「表示」メニューから「遠近グリッドを隠す」を選択するか、ショートカットキーの”shift + ⌘ + I”を押しましょう。

 

そもそも遠近グリッドツールって何?

ちなみに、せっかくなのでこの「遠近グリッドツール」についても少し書いておきましょう。 これ、結構便利です。 遠近グリッドツールを選択した状態であれば、先ほど画面に出てきたマス目を調整することができます。 こうすることで、自分の作成したいオブジェクトの奥行きを調整することができます。

また、「遠近グリッドツール」の下にある「遠近図形選択ツール」がなかなかデキるやつです。 これを選択して任意のオブジェクトを移動させれば、自動的に指定したグリッド上に立体的に見えるような大きさの処理をした上で配置してくれるのです。

基本的な使い方は、

  1. まず、「遠近グリッドツール(shift + P)」でグリッドを表示して任意のサイズに調整
  2. 左上の立方体で配置したい面を選択
  3. 「遠近図形選択ツール(shift + V)」を選択して遠近法を適用したいオブジェクトをホールドして動かす
  4. グリッド上に配置して完了

です。

一通りやると、こんな感じで、「壁に貼り付けにされたキノコくんがばったり再開」という情景を表現できます。

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スクリーンショット 2018-06-01 18.37.45

芸術の域に到達していますね。

 

この遠近グリッド系のツールって、普段から頻繁に使う人はそんなに多くないと思います。 僕自身、自分のデザイン分野ではほとんど使いません。 (このツールの詳細な使い方については、また違う記事で触れたいと思います。)

そのため、ここで説明したトラブルの解決策がわからずに困ることもあると思うんです。 そういった方々が今回の記事を参考にしてくだされば幸いです。

 


文中で使用している画像は私ぴーなつが使用しているIllustratorの画面です。 記事執筆時点(2018/6/1)でバージョンは「CC 22.1」です。